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103系に乗る(JR奈良線)

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通勤列車として多大な功績を残し、
文字通り博物館級の扱いとなっている103系ですが、
JR東日本管内ではかなり前にすでに引退してしまったものの、
現在もJR西日本ではまだいくつかの路線で現役バリバリに活躍しています。

しかし、大阪環状線からは新車投入とともに一気に本数を減らし、今年度中に引退。
阪和線も新車投入の計画があったりと、西日本でもいよいよという感じになってきました。
まだ大丈夫だろうと思っていたら気づいたらいつのまにか・・・。
となる可能性もあり、乗れるうちに乗っておこうと、
京都へ行ったついでに京都から奈良まで奈良線103系に乗ってみました。



この奈良線ですが、京都からそれなりの本数があり、
しかも2017年5月時点では普通列車の6割程度は103系ですので、
103系に乗るにはとてもいい路線です。

奈良線の103系はウグイス色に白のライン。
多少リニューアルしているものの、昔ながらの103系を色濃く残しています。

出発は京都駅。列車は4両編成の奈良行きです。
この日は平日とあって、観光客はそれほど多くありません。
それでも外国の方が各車両一組くらいずつはのっていました。

まずは先頭車両で運転と全面風景を楽しみました。
運転台はいくつか新しい機器も追加されているものの、
マスコンやブレーキ、各種計器についてはおそらく昔のまま。

運転手の動作を見ていると、ブレーキについては
弁を動かしてから、実際に車両が反応するまでにワンテンポ遅れが出ます。
これは運転手も車両の癖やタイミングを把握するにはそれなりのコツが
必要なのだろうなと思います。

 

 

走行しているうちにあっという間に宇治。
ここで後から来るみやこ路快速の追い抜きがあります。
本当はここでみやこ路快速に乗り換えて奈良までと思っていたのですが、
せっかくならもう少し103系にと思い、そのままのっていくことにしました。

車両を移動してモハへ。
やはりモハに移ると独特のモーター音がよく聞こえます。
ドアを開くときの空気圧の音、揺れる際のばねの音、そしてこのモータ音。
電車に乗っているというのを強く感じさせてくれます。

アプリで簡易的に速度を確認してみると時速は90キロ。
結構な速度で新緑のみやこ路を駆け抜けていきます。

空いている社内で、きょろきょろとしていると、網棚や座席等随所に昔の雰囲気を残しています。

そうこうしているうちにあっという間に奈良。ここで103系とはお別れをしました。

小さい頃は都会のど真ん中で飽きるほどよく乗っていた103系。
奈良線という一部区間では緑に囲まれた環境で乗るのは少し不思議な気分でした。
揺れはというと古い列車ならではの上下左右の揺れはありますが、
最近の新型車両と比べても特段にひどいということはありません。

奈良線では昨年度より一部列車が103系から221系に変更がされました。
まだ車両入替計画は発表されていませんが、
大阪環状線の車両入替、阪和線の入れ替えを経て、あと何年かで姿を消す可能性も否定はできません。
ふらっと国鉄製のこの103系に乗れるのもあと何年かかもしれません。



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