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381系特急やくもの風景

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前回の続きの松江への旅。
サンライズ出雲が取れなかったため、サンライズ瀬戸で岡山へ行き、そこからは特急やくもへ乗車しました。

このやくもですが、車両は381系。
国鉄が開発した日本初の振り子式の営業列車であり、日本で乗れるのはもはやここだけという貴重な列車です。

鉄道好きとしてはサンライズでそのまま松江・出雲まで行くのもいいですが、
岡山まで降りて、この貴重な列車に乗るというのも悪くありません。

特急やくも乗車記

乗車するのはやくも1号。岡山発は07:05。サンライズの約30分後に発車します。
この時間岡山駅では駅弁売り場やコンビニは空いているので、朝食購入するにはちょうどいい時間です。

そしてホームに行くとちょうど列車が入線してきました。




この日の列車は7両編成。
ゆったりやくもとしてリニューアルされており、
車内は比較的きれいになっています。
この時代珍しくリニューアルに際してLED案内表示が取り付けられなかったというのは意外でした。
まあなくてもそれほどは困りません。


こちらが6号車。照明もスポットライトのようなものにリニューアル。

一方最後尾の車両は外見はリニューアル車であるものの車内は座席のみのリニューアルであり、
旧車両の雰囲気を色濃く残していました。


↑最後尾の7号車、照明も空調の吹き出し口も網棚もほぼ旧車両のままです。
座席もハイデッカーにはなっていませんでした。


6号車リニューアル車はハイデッカー。

こちらは7号車。ハイデッカーになっておらず、窓際にはダクト用のスペースが。

いよいよ出発。倉敷までは結構な速度で快走。
そこから伯備線に入っていきます。
伯備線をしばらく進むと山間部への入っていきます。

高梁川は左手に見えます。この区間左側がおすすめです。


ここからは振り子の本領発揮です。
それなりの速度を保ちながらぐいぐいと進んでいく感じでした。

車窓と振り子の動作を楽しんでいると結構あっという間に備中高梁、
新見に到着し米子へと進んでいきました。

感想としてはこの山間部をこの速度で走り抜けるというのは
さすが振り子車両だなと実感しました。


途中上り電車とすれ違い。

米子へ近づくと左手には大山が。
そして思ったよりもあっという間に松江に到着となりました。
松江へ到着は9:40。サンライズ出雲の松江到着時刻は9:30ですので、
岡山での30分差を10分にまで縮めています。
サンライズ出雲が取れない場合、「サンライズ瀬戸+やくも1号」というのは
十分利用価値のある方法です。

振り子は揺れると昔から敬遠する人もおり「ゆったりやくも」を「ぐったりやくも」と
揶揄する人もいますが、私が乗った感想としては、そのような苦痛は一切ありません。
空いていたというのもあって広々と非常に快適な列車の旅でした。

あと数年はこの特急やくももあと数年は安泰のようですが、
そのうちと思っているとあっという間に引退が近づいてくるということもあり得ます。
それまでにぜひ、この国鉄製の振り子の快走を体験することをお勧めします。




特急やくも基本情報(2018年時点)

車両

すべて国鉄製の381系で運転されます。
リニューアルはされており、車内は十分きれいです。
(リニューアルによりゆったりやくもという愛称がつけられています。)
パノラマグリーン車が連結されている車両もあり大型の時刻表には記載があります。
この381系は振り子車両であり、カーブに差し掛かると車体を傾けることで、
高速でカーブを走行できる構造となっています。
最新の振り子列車は、コンピューター制御によりカーブの手前から徐々に
車体を傾けるしくみが多くなっていますが、この車両は自然振り子となっており、
物理的にカーブの遠心力のみで傾ける構造となっています。
そのため乗り心地がよいくないという人が多いのも事実です。
(私自身は気ほとんどになりませんでした。)

特急やくも381系の置き換えの予定は(2022/2/19修正)

この車両ですが、まだ正式に置き換えが発表されていませんが、
昨年山陰中央新報にて「2022年度の導入をめどに検討する見通し」との
情報が報道されました。
いまや貴重な国鉄車両にのれるのもあと数年となりそうです。

2022年2月16日、JR西日本より「特急やくも」への新型車両投入が公式に発表されました。(新型車両にもこの381系が切り開いた伝統の振り子技術が継承されることは喜ばしいニュースでした。)
新車は2024年春より投入とのことで、それ以降徐々にこの381系の運用の機会は減らされていくのだと思います。
いよいよ、日本唯一の特急型国鉄車両による定期列車として走る姿が見られるのもあと数年。残りの活躍を見守りたいと思います。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/220216_03_yakumo.pdf

時間と運転本数

岡山~出雲市を山陽本線・伯備線・山陰本線経由で約3時間で運転。
本数も15往復と非常に高頻度で運転されています。

JR西日本公式サイト

https://www.jr-odekake.net/train/yakumo/

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