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札幌〜南千歳 キハ183系特急北斗でのショートトリップ

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札幌出張からの帰り道、普通に行きと同様に、快速エアポートで帰るのもつまらない。時刻表を見ると、ちょうど18時10分に特急北斗函館行があり、どうせならと南千歳まで乗ってみることにした。
やっぱりここはスーパー北斗より、キハ183系北斗に惹かれる。

自由席特急料金は620円。
Uシートを使うより少し高く付くので普通このような使い方をする人はいないと思うが、自分としてはこの値段で残り余命も少ない国鉄時代のキハ183系を30分間堪能できるのであれば、決して高くはない金額。

18時少し前にホームに行くとまだ列車は入線していない。帰宅ラッシュでホームも混雑しているなか5分ほどしていよいよ183系が入線してきた。

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それなりにこの列車を待つ人も多くて、窓際に座れるかなとも思ったけれど、ちょうど二人席を一人で座れるくらいで、自由席の乗車率はだいたい50%ほど。


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発車を待つ間、車内からホームを見ていると、続いて新千歳空港行き快速エアポートが入線。
数分ほど遅れて札幌駅を発車していった。車両は721系。帰宅ラッシュ時間とあってかなりの混雑でデッキは乗るのがやっとといった状態。以前書いたけれどこれはやっぱりクロスシートじゃつらいと思う。

遅れている快速エアポートの後を追う形で、いよいよ特急北斗は定刻に札幌を発車した。
18時を過ぎているので外はもう暗い。だけどまだ車窓には札幌の市街地の明かりが広がる。そして10分ほどで新札幌駅に到着。ここでも数人の乗客を乗せて函館へと向かった。

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車掌のアナウンスを聞いているとこの列車の終点函館到着は21:55。
3時間45分の行程だ。本州にいると札幌と函館というのは近いように思うけれど、距離にすると約320キロ、東京〜名古屋間の366キロとまではいかないけれど、それに近い距離で、改めて函館は遠いのだというのを思い知らされる。

ここからはディーゼル音とともに快走を始める。外は暗いので中々速度感はわからないけれど、スマホの簡易的な速度アプリで測ってみると120km/h。
結構なスピードだ!しかし乗っていてもそれほどスピードを出しているという感じはしない。
この安定感と重厚感はさすがだと思う。

ディーゼル特急はどこか遅いというイメージがあるけれど、このキハ183系北斗も以前一連のトラブルがあるまでは、最高速度130km/h。スーパー北斗に至ってはさらに振り子機能が加わり、札幌〜函館間の表定速度は100キロを超えている。最高速度160キロ運転を行う特急はくたかをも超える当時は表定速度日本1位の列車だった。
現在は最高速度も落とし、スーパー北斗も振り子運転を中止してしまったが、いつかまた安全対策をした上でスピードアップしてくれることを望みたい。



30分はあっと思いきや結構それなりに楽しめる。

ふと座席ポケットを見ると車内販売の案内が。
北斗・スーパー北斗は全国的にどんどんと車内販売が廃止されるなかまだ健在のようで、メニューを見ると結構充実している。
車内販売のお弁当というと以前はありきたりの幕内弁当しかないということもあったけれど、メニューをみるとすごく工夫されていて、おいしそうなお弁当もとても多い。
今回はさすがに無理だけど、もし函館まで乗る機会があれば、ぜひ食べてみたいと思えるものだった。

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そうしているともう南千歳。

名残惜しい気持ちを残して、ホームに降りる。
グリーン車はハイデッカーのバブリーな作り。これで昼間に函館まで乗るのも楽しそうだなーと思う。
しかし、このキハ183系もいよいよ老朽化には勝てずあと数年で廃車されることが決まっている。
ドアが閉まり、ものすごい轟音をたてて列車は函館を目指して発車していった。

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この3月には北海道新幹線ができたのと同時に、一時はトラブルにより減便されたこの北斗・スーパー北斗も本数が増発された。

札幌の人には新幹線は別に関心はないんじゃないかと思っていたら、札幌で働く取引先の人とGWの予定の話をしていたらそのうちの一人は「北海道新幹線にのりに青森まで行くんですよ」という方もいて、それなりに関心はあるようだった。札幌駅でもいたるところで、北海道新幹線の宣伝が大々的にされていて、少しは札幌〜函館間の乗客数も増えるのかもしれない。

北海道新幹線が札幌まで開通するのはまだまだ10年以上も先。キハ183系はいよいよ引退が見えてきたが、まだまだ在来線特急の活躍は続く。
JR北海道も経営は苦しいだろうが、安全はもちろんとして、安易にサービスを低下させるのではなく、これからも魅力ある鉄道の旅を提供してほしいと一ファンとして思う。


鉄道コム

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Comments

  1. u_ki より:

    ご感想やコメントありましたらお気軽にいただければと思います(^^)
    よろしくお願いします!

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